むちうち(外傷性頚部症候群)の発症時期は?

弊社で最も多く相談があるのは、やはりむちうち(外傷性頚部症候群)です。

交通事故後のむちうち(外傷性頚部症候群)の事案です。

 

むち打ち事案では、受傷後翌日~数日後に症状が発現することが多いことが知られています。

一方で、弊社へ鑑定のご相談を頂く事案の中で事故から1週間や1か月経過してからむちうち(外傷性頚部症候群)による頚部痛などの症状が出てくる事案があります。

このような事案では出現した頚部痛と事故との因果関係が問題となります。

それでは、むちうち(外傷性頚部症候群)の症状はいつ出現するのでしょうか?

 

整形外科領域の研究をした医学論文の中に、むちうち(外傷性頚部症候群)において、頚部外傷後6時間以内に65%、24時間以内に93%、72時間以内に100%の患者に頚部痛が出現すると報告している論文があります。

 

この医学的知見から、交通事故後3日以内に出現している頚部痛などの症状であれば事故との因果関係は無いとは言えないと医学的に判断されます。

もちろん、事故後3日以内に頚部痛自覚していたのにカルテには記載されていないという状況もあり得ますので、そのあたりは個々の事案で検討していくことになります。

 

弊社では、医学研究などの科学的知見を基に鑑定を行っています。

ぜひ、弊社へ鑑定のご依頼を頂ければと存じます。

白井康裕

このコラムの著者

白井 康裕

【経歴・資格】
・日本専門医機構認定 整形外科専門医
・日本職業災害医学会認定 労災補償指導医
・日本リハビリテーション医学会 認定臨床医
・身体障害者福祉法 指定医
・医学博士
・日本整形外科学会 認定リウマチ医
・日本整形外科学会 認定スポーツ医

2005年 名古屋市立大学医学部卒業。
合同会社ホワイトメディカルコンサルティング 代表社員。
医療鑑定・医療コンサルティング会社である合同会社ホワイトメディカルコンサルティングを運営して弁護士の医学的な業務をサポートしている。

【専門分野】
整形外科領域の画像診断、小児整形外科、下肢関節疾患