交通事故後の腱板断裂は交通事故が原因?陳旧性?
交通事故の後遺障害として肩の痛みや可動域制限が残存している事案の相談は多いです。
通院の経過の中で肩MRIを撮影して腱板断裂と診断されているケースも多いです。
しかし、相談の大半は腱板断裂と診断されていても後遺障害の認定がされていないという相談です。
なぜ、MRI画像所見という医学的・他覚的所見があるにもかかわらず認定されないのでしょうか?
おそらく無症候性腱板断裂を来している人口が多いからではないかと推察されます。
無症候性腱板断裂がどれくらいの頻度で存在するのかという研究は国内外でなされていて、30-50%で存在するという報告があり、高齢者に多いと報告されています。
このような医学的知見があると、交通事故後に無症候性腱板断裂が見つかっただけという可能性も少なくないと考えられるため、後遺障害が認定されないのも頷けます。
そこで、弊社では腱板断裂が交通事故による新鮮なものだと医学的に判断できるケースはどのようなケースかを検討することになります。
まずは、年齢があります。無症候性断裂は50歳未満では少ないとされていますので、年齢が若ければ交通事故後の腱板断裂は事故による新しいものであると判断できます。
つぎに、MRI画像上の筋萎縮・脂肪浸潤(≒脂肪変性)の有無で判断します。
腱板断裂後に断裂腱板の筋萎縮が進み、筋周囲に脂肪浸潤が進みます。
MRI画像で、腱板周囲に筋萎縮と脂肪浸潤(≒脂肪変性)がなければ比較的最近断裂したものと判断され、筋萎縮と脂肪浸潤(≒脂肪変性)が重度の場合はかなり前から断裂が存在していたと判断されます。
弊社では、このように医学的知見を加味しながら鑑定を行っています。
判断に迷う事案では、整形外科専門医の中でも大学病院や総合病院で肩関節の外傷の診断や手術を行っている医師が鑑定を担当します。
交通事故後の腱板断裂の事案でお困りの際は、是非弊社へご相談ください。